国民生活センター

 河北新報社のホームページに、『千と千尋の神隠し』DVD問題についての、ニュースが掲載されていました。http://www.kahoku.co.jp/news_s/20020924KIIATA61110.htmを参照して頂きたいと思いますが、リンク切れも考え引用させて頂きたいと思います。

国民生活センターも要請 「千と千尋」の赤色問題
 「劇場版より画面全体が赤みを帯びている」と苦情が相次いだアニメ映画「千と千尋の神隠し」(宮崎駿監督)のDVDについて、国民生活センターが発売元の「ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント」に「今後同様のトラブルを起こさないように注意すべきだ」と要請していたことが24日分かった。
 同社は「留意したい」と回答。10月に発売するDVDからジャケットに相談窓口の電話番号を明記することを伝えた。同センターは「発売中の商品に説明のシールを張るなどの対応策も考えられるが、それもしておらず不十分だ」として、今後の対応を注視したいとしている。
 国民生活センターのホームページに、7月のDVD発売直後から5日間で約50件の情報提供が相次ぎ、同社に対応策の検討を要請していた。

(09/24 19:32)
 同様のトラブルが発生しないように要請して、それの回答が留意したいですから、購入した者からすると、少し納得がいかないような気がします。当ホームページでも取り上げて来ましたが、『千と千尋の神隠し』のビデオの色合いは、スタジオジブリ担当者もスタッフとして参加した、ブエナビスタにとって正当な色合いです。『正当な色合いなのに消費者から苦情が来ている』というのが、ブエナビスタ側の視点から見た、今回の問題の結果になるのでしょう。ですから、ジャケットに相談窓口の電話番号を掲載して、苦情をしやすくするというのがブエナビスタの『留意』にあたるのでしょうが、それは消費者が望んでいる事の本質ではありません。色合いの問題については、あくまでミスでは無いという、消費者の要望とは全く逆の立場を、未だ貫いているのが見て取れます。

 国民生活センター側が、説明のシールの必要性を説いていますが、どういう内容のシールを貼るよう促しているのかも気になります。残念ながら、『相談窓口の電話番号を書いたシールを、既に発売中の商品にも貼る』、という意味でしょうし、仮に国民生活センター側が、色合いの注意について言っていたとしても、明言していない以上は、ブエナビスタ側は自身の出した正式発表と矛盾するシールを、貼る筈はありません。また、相談窓口案内のシールだとしても、国民生活センターが指摘している通り、この問題に対するブエナビスタの対応は、全般として不充分と言えるでしょう。

 何にしても消費者の真の希望である、ちゃんとした色合いの『千と千尋の神隠し』のビデオが、ブエナビスタから再発売されるという望みは、かなえられないのでしょうか。

 しかし、『千と千尋の神隠し』問題については、ビデオ発売で終わったわけではありません。まずは、TV放映が控えています。恐らくは日本TV系列で放送されると思いますが、その時はどのような色合いで放送されるのでしょう。非常に興味が引かれます。TV放映の為の映像ソースは、どのような手順で作られるのかは判りませんが、『千と千尋の神隠し』の色合いの、日本TVの解釈が見られると思いますので、注視したいと思います。

 ところで、9/20から米国とカナダでの公開されましたが、上映館と宣伝の少なさを心配されていたようですが、

米国公開「千と千尋−」は退屈な映画
上映館少なく、興行は期待できず

 宮崎駿監督のアニメ映画「千と千尋の神隠し」が20日、米国とカナダの10都市で公開された。ウォルト・ディズニーの配給による英語吹き替え版で、米国のメディアや批評家は「傑作の1つ」(ワシントン・ポスト)と絶賛している。

 吹き替え版を担当したのは「トイ・ストーリー」や「モンスターズ・インク」を手掛けたジョン・ラセター氏。宮崎監督のファンを自認するだけあって日本製アニメの魅力を最大限に配慮。ニューヨーク・タイムズは「英訳によって失われたものがある」と指摘しながらも、完成度の高さに「アカデミー賞にノミネートされるだろう」と予想した。

 ディズニーにとって不安の種になりそうなのが興行収入だ。封切り映画館数が26と少なく、宣伝活動が目立たないからだ。

 さらに昨年9月の米中枢同時テロ以降、「戦いと勝利、恋愛」を主題にした映画が米国で特に好まれ、熱心な映画ファンまでが「複雑な物語」(ロイター通信)を敬遠する傾向が強くなっているからだ。

 実際、ロサンゼルスではチケットの売れ行きが悪く、ハリウッドのリポーターたちは「映画の名作とヒット作は往々にして別。宮崎作品はインテリ層だけに受ける『退屈な映画』と一般に受け取られるかもしれない」と話している。
京都新聞の記事を見る限りでは、非常に好評の様です。
 「千と千尋の神隠し」北米で善戦
 
 【ロサンゼルス22日共同】米国とカナダで二十日封切られた宮崎駿監督のアニメ映画「千と千尋の神隠し」の週末三日間の興行収入が、四十五万ドル(約五千五百万円)に上ったことが二十二日、米映画業界のまとめで分かった。

 封切り映画館の数が二十六と少なかったため、興行収入の順位は十八位に甘んじたものの、映画館ごとの平均収入はハリウッド映画を尻目に一万七千三百ドルで首位に立った。

 善戦ぶりに、配給元のウォルト・ディズニーは「マーケティングや今後の上映見通しについてはノーコメント」(広報担当)としながらも、上映館は「できる限りロングランを目指したい」(ハリウッドのエル・キャピタン劇場)と手応えを感じ取っている。
 私は、『千と千尋の神隠し』そのものは、宮崎駿の最高傑作と評価しています。我が国の映画が、苦しい状況にも関わらずヒットしているという事実は、非常に嬉しいですね。口コミでジワジワと評判が広まって、最終的には大ヒット呼べるくらいになって欲しいと思います。こうなるとビデオも気になります。『魔女の宅急便』は米国で100万本売れたそうですから、それ以上のヒットを期待します。米国版『千と千尋の神隠し』のビデオは、どんな色合いになるのでしょうか。TV放映版については、日本TVの解釈と言う事も出来ます。しかし、米国で発売されるビデオは、日本法人、米国法人という違いはありますが、同じ会社で発売されるはずです。果たして、同じ色合いの物が米国で発売されるのか、それとも日本とは違い赤く無い物が発売されるのでしょうか。

 今後の動向にも、目が離せないと言えるでしょう。